
TAD-M1の流れを継承する
貴重な国産スピーカーシステム
パイオニアはスピーカーメーカーとして70年の歴史を誇り、以降、オーディオシーンのリーダーとして多くの製品を通じオーディオマニアを魅了してきた。最近ではビジュアル部門での活躍も注目されるパイオニアだが、近年、その原点に回帰するスピーカー部門の強化政策を展開、その第1段としてアメリカ・パイオニアとの共同開発になる世界的なレファレンス・モニターTAD-M1を送りだした。このモデルは、プロ及びコンシュマー部門で高い評価を得て、音元出版主催の「オーディオ銘機賞・金賞」を始め多くのアワードに輝き、新時代のプレイバック・レファレンスの理想像を構築した。
この度、TAD-M1の流れを継承する新しい「EXシリーズ」が誕生、オーディオマニアやAVファンを再び魅了することになった。シリーズは、大型トールボーイ・タイプの盟主S-1EXを頂点に、ブックシェルフ・タイプのS-2EX、マルチチャンネルのセンタースピーカー用S-7EXで、日本・米国・欧州のパイオニアのエンジニアが長年蓄積した技術と最先端素材を加味したコラボレーションの結晶である。
次世代フォーマットを楽々と
鳴らしきる余裕の描写能力
S-1EXは、422W×1283H×609Dmmフロント・バスレフ・エンクロージャーの3ウェイ・4ユニットの構成で、各ユニットの試聴位置による位相を揃えるため8度傾斜したスラントレイアウト方式を採用している。ユニットにはTAD-M1で培ったテクノロジーとノウハウをベースに開発され、ウーファーはアラミド・カーボン複合シェル振動板による180mm口径が2本。ミッドレンジとトゥイーターは同軸に組み込まれたCST方式のユニットで、マグネシウム材の140mmミッドレンジとベリリウム材の35mmトゥイーターからなる。クロスオーバー周波数は、400Hz/2kHzで、ユニット極性をすべて同相で接続するパーフェクト・タイムアライメント方式がベースとなる。エンクロージャーを支える台座は60mm厚のMDF材がベースで亜鉛ダイカスト製の脚部を備えている。伸びやかで高密度のフラットバランスを基調に鮮明にフォーカスされた音像描写、音像離れのよいクリーンな音場感、S/N解像感と粒立ちが豊かな立体感を演出する。正しい位相管理による録音環境を忠実に映す高度な音楽描写能力は、SACDなどの次世代フォーマットで顕著であり新時代の到来を告げている。
(取材・執筆/斎藤宏嗣)

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